1960年代後半から1970年代のリーバイス501はどこで作られたのか?アルファベット刻印・一桁数字刻印について
アルファベットの文字がリーバイス501のトップボタン裏に刻印されていたのは、1962年頃から1967年頃(501XXの終盤からビッグE初期)まででしょうか。
そのアルファベットの刻印に取って代わって1980年頃まで刻印されていたのは、一桁の数字による刻印ですね。(ミナサン大好きな「16」は例外とされる二桁。)
その刻印とは実際にどんな文字であり、数字だったのでしょうか。
501のトップボタンに彫られていたアルファベットの”ほとんど”は、「J」、「W」、「E」、「K」。
同様に一桁の数字の”ほとんど”は、「2」「4」「6」「8」。
今日は、とりあえず1960年代から1970年代のお話しです。
先日の記事に掲げたように、上記の各年代の4つの工場は「=」の記号で結ばれます。
(同一の「501」に「=」で結ばれた各刻印のボタンが混在することが確認されています。)
サービスで80年代の三桁番号も追加しておきます。
「J」=「2」=「558」=San Jose-CA(サンノゼ)工場-1933
「W」=「4」=「585」=Whichita Falls-TX(ウィチタフォールズ)工場-1946
「E」=「6」=「524」=El Paso-TX(エルパソ)工場-1946
「K」=「8」=「532」=Knoxville-TN(ノックスヴィル)-1953
この古参の4つの工場から501は全米に出荷されていたわけです。(4工場だけという意味ではない。)
それでは、この501を製造していた由緒ある4つの工場の位置関係を確認してみましょう。
おわかりいただけたでしょうか。
この地図に記載された事実に見事に一致しています。
これは、1972年から1973年にかけてUniversity of California(カリフォルニア大学)Berkeley校のE.T. Grether氏が、当時のリーバイス社首脳の下記4氏へのインタビューをまとめた「LEVI STRAUSS & CO. : TAILORS TO THE WORLD」のレポートの一部。
・Walter A. Haas, Sr.
・Daniel E. Koshland, Sr.
・Walter A. Haas, Jr.
・Peter E. Haas
「505」を多く製造していたSedalia(S=5=650)、「502」のBaldwyn(L=16=653)の記載も見ることができます。
1972年頃のインタビューなので、スモールe直前の一桁数字刻印の時代です。
「2」「4」「6」「8」の工場所在地は、まあそういうことで間違いないでしょう。
次回は、ビッグEのタイプ物といわれる1960年代後半の紙パッチに印字された「S」「A」「F」「I」の記号のお話しの予定です。
お楽しみに♥
⇒ 1960年代後半のリーバイス・ビッグE「タイプ物」について-1/2
⇒ 1960年代後半のリーバイス・ビッグE「タイプ物」について-2/2
⇒ ヴィンテージリーバイス「16刻印」の謎の真相に迫る!16番工場は二つ存在した!
⇒ 1960年代後半のリーバイス・ビッグE・「ダブルネーム」とは?