写真でみる「rag&bone」ジーンズ(2006年前後Handmade in N. Carolina.)*服にはロマンスも必要です
「Taylor Togs」シリーズ3部作
1 写真でみるリーバイス501レギュラー(50)/怖いモノしらずの大胆なユーズド加工/2000年11月379米国TaylorTogs製「93米国最終501」
2 写真でみるリーバイス501プレミアム・2003年TaylorTogs製「HESHER LOWRISE STRAIGHT LEG」
3 写真でみる「rag&bone」ジーンズ(2006年前後Handmade in N. Carolina.)*服にはロマンスも必要です
– rag & bone (ラグ & ボーン)–
2002年に設立されたアメリカのファッションブランド。
「自分たちの周りの人々が毎日着たくなるような服を作りたい」という思いからデニムを軸としてブランドをスタート。
デニムの製造はアメリカ国内で、着る人が時間をかけて良さが体感できるようなこだわりの服作りを徹底している。流行に左右されないタイムレスなスタイルを発信。
メンズ からスタートし、2005年にはウィメンズラインも開始。現在はバッグなどのアクセサリーも展開している。2007年の CFDA メンズウェア部門新人賞で大賞受賞。2010年、米国外初となるショップを東京・表参道にオープン。
現在世界で 38 店舗を展開しており、53カ国のブティックやデパートで販売されている。
いよいよセレブ御用達の高級ジーンズに手を染めてみました。
ウソです。
新品はLVCなみの強気のお値段らしいのですが、2000円でゲットした「rag&bone」のお品です。
見てのとおりの土管シルエット、93米国最終501フリークのワタクシからしたら、もはやブーツカットかとすら感じます。
とてもこだわったデザインの細部を持っています。
トップボタン脇のVステッチ、打ち抜きリベット、レインボーステッチ等に見られるヴィンテージジーンズへの敬愛。
前立て及び腰横の脇ステッチ、ベルトループのデザイン、股部分斜めに切ったフライボタンホールのシャレオツ感。
*ウオッチポケットのリベットが一つ脱落してしまっていますが、誰も気付かないでしょう。(安さの理由?)
外側にパッチ類もタブもありませんが、右バックポケット右上隅にブランドマークの刺繍を認めることができます。
光沢感のある目が詰まった高級そうなコーン社のデニム地を使用しており(多分)、この個体は耳を持ちません。
ベルトループは7本仕様、腰帯の左背側の内側にタグが縫い付けてあります。
ジーンズの裏側を見てみると、バックポケットに隠しリベット、サイズ数字の刺繍。
腰帯はシャツへの色移りを防ぐために布でカバーされ、ポケットのスレキには刺繍の洗濯布が丁寧に縫い付けられています。
どこを見てもどこを探してもモデル名がわからないけれど、こだわりの逸品感が漂う高級ジーンズ。
郵便局と白い尖塔のある長老派教会があるだけのブルーリッジ山脈の小さな村落で、「Taylor Togs」のジーンズ工場は最大の産業であるだけでなく、唯一の産業でもある。また、典型的なアメリカの衣服を製造しているアメリカの工場というのも珍しいことです。2005年、この工場は閉鎖の危機に瀕していた。安価な輸入品が、この工場が50年近く裁断・縫製してきたベーシックなジーンズの注文を奪い去ったのだ。経営陣は、数十年の経験を持つ従業員の多くを解雇した。しかし、米国の大手生地メーカーであるコーンデニムからの紹介、いくつかの有望なサンプル注文、そしてニューヨークの新進気鋭のデザインデュオであるラグ&ボーンからの後押しにより、「Taylor Togs」はプレミアムなビンテージスタイルのジーンズを製造して生き残りを図ることを決意した。リーバイスのビンテージコレクションは、破れて風化した限定版レプリカで、500ドル以上で販売されることもあるが、「Taylor Togs」が製造している。ギャップのプロダクト レッドデニムラインも同様だ。ここ数週間、工場の従業員は、スリムなヘルムートラングのジーンズやクラシックな「rag&bone」のパンツの製作に取り組んでいた1970年代初め、ラッキー氏と当時のビジネスパートナーがテイラーズビルの古い学校でジーンズの製造を始めた頃、市場は今よりはるかに広かった。「Taylor Togs」がピークを迎えた1990年代半ばには、ノースカロライナ州の山岳地帯と丘陵地帯にあるベーカーズビル、マイカビル、テイラーズビルの工場で500人以上の従業員が働き、主にリーバイス向けに週6万本のジーンズを製造していた。しかし、2005年までにベーカーズビル工場は閉鎖され、従業員数は 300人以下になりました。リーバイスは生産拠点を他に移し、メキシコや中国などの国からのジーンズの輸出量が増加しました。「Taylor Togs」には少数の小規模な顧客しか残っておらず、閉鎖が始まりました。ジーンズ全体の売上が若干減少しているにもかかわらず、60ドル以上の高級デニムの売上は急増している。プレミアムジーンズは市場の5%未満だが、セブン・フォー・オール・マンカインドやトゥルー・レリジョンなどのブランドが人気を集め、2001年から2006年の間に売上は230%増加した。「Taylor Togs」はリーバイス社との取引を通じて、すでに高級ジーンズの分野で経験を積んでいた。そして同社が閉鎖寸前だったとき、グリーンズボロに拠点を置くデニムメーカー、コーン社は、自社生地の国内市場を維持することに関心があり、「Taylor Togs」にビジネスを紹介し始めた。ギャップからの注文が届いた。また、2002年に設立され、ジーンズを生産していた米国初の工場であるケンタッキーアパレルの閉鎖をすでに乗り越えていたニューヨークを拠点とする企業、「rag&bone」からの問い合わせも届いた。イギリスのテーラーリング技術とアメリカのワークウェアの機能性を融合させた「rag&bone」は、できる限りのものをアメリカ国内で作ろうと決めていたが、ジーンズ工場を見つけるのは困難だった。「Taylor Togs」は数少ない残された工場のひとつで、「rag&bone」は彼らと協力し始めた。「rag&bone」は顧客と衣服のストーリーを共有し、段ボールのタグにマイカビル(Micaville)工場についての説明を書いたり、"Handmade in N. Carolina."と書かれたラベルを使ったりしている。(AP通信-2007.4.29)
「rag&bone」の共同創始者のひとりマーカス・ウェインライトは言う。「私に言わせれば、服にはロマンスも必要です」「感情も必要です。(Taylor Togsの)ジーンズを見ると、非常に熟練した人が作ったことがわかります。私たちが作るものに込められた愛情と技術、細部へのこだわりは、私たちにとって重要なのです。」「ここ米国、ノースカロライナでものを作ること、そしてこういう人たちに作ってもらうことが大切だと考える人がもっと増えたらいいのに」